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 12月31日(月)〜1月2日(水) 旬@羽田空港 梅光軒@旭川 あじさい@新千歳空港 
 銀波露@新千歳空港 三百宴や@吉祥寺
帰省中(寄生虫)の飛行機から見た函館上空。
深川に帰ってそうそうヒグマに遭遇しぶっ飛ばされました。
今年は雪が多いです。とはいえ、かまくら作りは中途半端です。
全身で除夜の鐘をつきます。

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行きの羽田空港で食べた『旬』のネギトロ丼。

僕が世界で一番好きなラーメンは旭川の『天金』ですが正月休みで食べられず。『青葉』『蜂屋』も含め、旭川御三家は全滅でしたので、『梅光軒』の大晦日営業はありがたかったです。

帰りの新千歳空港で食べた函館『あじさい』の塩ラーメン。安定感のある旨さ。塩なのに強烈です。

江別の『銀波露』が最近凄まじく躍進して札幌にガンガン出店してる。これは旨いです。

吉祥寺に戻って『三百宴や』で朝の4時まで飲みました。記憶はないです。
 12月30日(日) 後楽本舗@新橋 支那麺はしご@銀座 泰陽飯店@中野 
 戎@西荻窪 ささの葉@吉祥寺 富士そば@吉祥寺
今年、今日までに行ったお店の軒数は延べで786軒でした。

月平均だと65.5軒で、日平均だと2.14軒になりますが、その中で特筆するほど旨かった店をまとめました。

今年旨かったやつのページ

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東京で岡山ラーメンを食べられるのは相当レアですが、新橋に『後楽本舗』という店があるということを『ささの葉』の常連さんに教えてもらったので食べました。
茶濁してて和歌山ラーメンっぽい。昔ながら然としていて、とても正直な味で、ものすごく美味しいです。

そこからちょっと歩いたところにある担々麺がべらぼうに評判の店『はしご』です。
見た目は普通の担々麺っぽいのですが、本体が醤油ベースで出汁がきいたあっさりラーメン。虚を突く旨さに驚愕します。

中野の『泰陽飯店』。
安くて旨い。けっこうな使い勝手の良さです。

西荻窪の大名店『戎』。
大瓶が480円というのはこの界隈では奇跡的です。上野や赤羽や大阪は大瓶が原価の300円台ですが、それは奇跡というより頭がおかしいです。

最後の『ささの葉』。
吉祥寺を全身で受け止め、最後はひとりで『富士そば』で〆たのであります。
 12月29日(土) 木蘭@武蔵境
あえていま、2010年に僕がTwitterで最もつぶやいた文字を発表すると「言」ですね。
これ、2010年の年末にやって、特にTwitterで公開することもなく、画面をキャプチャーしてパソコンに保存しておいたんですよ。2年後くらいにサイトにアップしようと思ってて。どうでもいいことを2年越しでやるどうでもよさって、メタ的にどうでもいいんじゃないかなと思いましてね。

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武蔵境の中華料理屋『木蘭』の激辛辣醤(ラージャン)麺を食べに来ました。
5段階いけるので、MAXの5(超激辛)で注文しました。
見た目はそんなに辛くなさそうですが汗が噴出するくらいには辛い。
ただ、これもちゃんと旨みを殺さないタイプの激辛メニューだったので、「汗も止まらないが箸も止まらない」という逸品でした。食べてよかった。
 12月28日(金) モクチョーイ@吉祥寺 ささの葉@吉祥寺 野方ホープ@吉祥寺
究極の思考停止は何か?

ってのを考えた時に、やはりそれは、良くも悪くも古くから伝わる伝統行事なのかな、という気はします。伝統行事っぽければ何でも良いですけど、例えば、「正月」なんて概念がそれでしょう。

日本で年末年始を過ごす場合、どうしても「正月」的な雰囲気は避けて通れません。
門松だったり年賀状だったり大掃除だったりおせち料理だったり羽子板・凧・スゴロクだったり、現代だとテレビの紅白歌合戦や特番だったり、年末年始はそういう「正月」を象徴する記号が溢れかえります。ただ、まさに国家によって年末年始の過ごし方が違うように、年末年始を「正月」然と過ごさなければならないという決まりはない。なので、これは日本人特有の思考停止だと言えます。

言いかえれば、年末年始の過ごし方が「正月」によって独占状態にあるのです。市場原理がまったく機能していない。公正取引委員会は何をしているんだという話になってくる。

もちろん、伝統も大切ですが、もっと別の年末年始の過ごし方が何パターンかあってしかるべきではないかと僕は考えます。「伝統を守る」ということは、そのまま、「伝統以外のものに手を広げられない」という結果につながりやすい。そもそも、「年末年始=大晦日・正月」というがんじがらめに凝固した思考がよろしくない。

僕が提案する年末年始の過ごし方の一つに「豹噛み」という過ごし方があります。これは豹を噛みながら年末年始を過ごすというものです。長くなるので詳細な説明は省きますが、かなり危険です。


吉祥寺のほぼ住宅街にあるベトナム家庭料理の店『モクチョーイ』で海老のフォーを食べました。

『ささの葉』納めはピンクのエンガワから。
ひとむかし前はエンガワ=ヒラメでしたが、最近はたくさん取れるカレイのエンガワが主流であります。これはピンク色だから多分ヒラメのエンガワかな。まあ、ヒラメであろうとカレイであろうとエンガワは旨い。

夜中の2時前に『野方ホープ』で〆ました。
ほとんど記憶はないです。
 12月27日(木) tide pool@吉祥寺 蒙古タンメン中本@新宿
日付的に去年撮ったであろう写真が出てきました。スプライトをコップに注ぐ様子の写真です。
この、飛沫がひたすら跳ねてるのがよほどうれしくて撮ったのだと思います。
まあ、こんだけ飛沫が跳ねてりゃ誰だってうれしくなるでしょう。仏陀とかキリストだってうれしくなるはずです。何かもう、精米機にしか見えないですからね。

スティーブ・ジョブズ級になってくると、この跳ねてる飛沫を見て世界を変えるようなIT技術を思いつくかもしれません。あるいは、手塚治虫級になってくると、この跳ねてる飛沫を見て宇宙を変えるような死生観を思いつくかもしれません。

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全然、大々的じゃないのですが、AKB48に「ポスト篠田麻里子」くらいの勢いで鳴り物入りで入ってスピード脱退した光宗薫主演の「女子カメラ」っていう映画がいまあたり公開されてますね。

女子カメラ公式サイト
この写真の背景に『tide pool』って看板がありますが、これが吉祥寺の井の頭公園のすぐ側に実在するカフェにして「女子カメラ」の舞台です。

あまりにも女子女子していて大変入りにくいのですが頑張りました。日替わりご飯セットです。
さすがに盛り付けや彩りが女子女子しています。『東京チカラめし』や『ラーメン二郎』に匹敵するくらい女子女子してますね。

現在、インドラーメン(カレーラーメン)を唯一出す『中本』は新宿店だけですので、カレーラーメン大好きな僕としては行きたいところです。北極インドの辛さ5倍。麺少なめのネギダブル。
これは異常な唐辛子の量でした。カレーの風味が唐辛子によって滅殺される勢いです。カレーを味わいたいなら倍にはしない方が良かったかなと思いました。かなり辛いです。
 12月26日(水) 珍々亭@武蔵境 むろや@新宿御苑前 Bia Bia@東高円寺
まず、事実として、殺人がなかったためしがないですね。

戦争を含めて、この世から殺人をなくす方法を人類規模で考えるとなると、例えば、「人類が誰かを殺そうとすると自分が即死する身体になる」という方法があるかと思います。殺人しようとした人は殺人する前に自分が即死するので殺人が起こりえない。

あとは、「人類が死んでも生き返る身体になる」というのも考えられます。殺しても生き返るなら殺人をする意味がありません。あるいは、「人類が絶対に死なない身体になる」というのも有効な方法ですね。そもそも死なないんだから殺人ができない。

さらには、「人類が全滅する」というのもあります。殺人の主体そのものが世界に存在しなければ殺人は起こりえない。

このように、殺人をなくす方法というのはいくらでも考えつくのに、殺人がなくならないのはなぜでしょうか。 このあたりに、人類の究極の真理のようなものが隠されているのは確実でしょう。史上に名だたるあらゆる哲学者はこれを探り当てたいと考えていた(いる)に違いありません。

ひとまず、「殺人 なくならない 理由」などでググってみた方がいいのでしょうか。


1軒目。『珍々亭』で、油そば、並ネギ、味玉、スープ。
15年食べてまるで飽きない店です。かつては週一で通ってたこの油そば発祥の店は、当然いまだにいつ週一でも通って良いレベルで旨いです。いや、旨すぎです。もし、僕の身体が複数体あれば、その内の1人を毎日『珍々亭』に通わせる要員に仕立てるレベルで旨いです。

2軒目。新宿御苑の近くにある『むろや』。
アグレッシブな魚介出汁と、いまや空前のブームとなっている「浅草開化楼」の歯ごたえが良すぎる麺のタッグ。

3軒目。『アイバンラーメン』出身のイラン人店主がつい6日前に東高円寺に出した『Bia Bia』。
鶏と魚介のダブルスープで仕立てる塩ラーメンのスープはとても麗しい旨さです。プツリプツリ、小気味の良い弾力を放つ極細麺は猛烈に旨い。ローストトマトをメイントッピングに推すなど、全体的に見てオリジナリティがハンパない。それなのに、外れてない王道の旨みを芯に据えているからすごい。これは来年のブレイクは必至ではないかと思いました。
 12月25日(火) 蒙古タンメン中本@吉祥寺
ふざけるのは全然嫌いじゃないのですが、最近、動画であんまりふざけてないかもしれないなと思ったので、政見放送を録画してみました。

動画:ポックリボーイの政見放送

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『中本』で北極野菜の辛さ5倍を食べました。
麺半分のネギダブル。北極野菜は野菜がかなりのボリュームです。そして、この熱さが尋常じゃなく、辛さ5倍のスープと相まってヤケド必至の凶悪さを演出しております。おそらく、北極野菜の辛さ5倍というのは『中本』で最も悪魔的なメニューかもしれません。
 12月24日(月) 勝や@梅ヶ丘 コーキーズハウス@吉祥寺
今日、世田谷の梅ヶ丘から明大前まで北上する散歩道で見た景色。

「健康医学研究所」。ものすごく研究所っぽくない。民家だろ。
こういうところっていい具合にどうかしてるんだろうなと思って、いまホームページを検索したら、「健康医学研究所」のサイトありました。やっぱり、いい具合にどうかしてます。こう、マック赤坂感があって良いです。ちなみに、「スマイルセラピー協会」のサイトはこれです。

「健康医学研究所」よりもう少し北に行ったところにあったマンション。
これはかなり挑発的なデザインのマンションですね。あまりにも挑発的だったので挑発されかかったのですが、どうにか挑発されずに踏みとどまりました。

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ひとまず、「井の頭公園検定」には受かりました。
検定にまでなって、受験生を400人も集める井の頭公園の愛され方というのも、いい意味で狂気じみていると思います。地方に行けばもっともっともっとスケールが大きくて、空気もよく、設備的に優れた公園なんていくらでもあるのは確かですが、井の頭公園のありがたみは、「都会のオアシス」的な用語が象徴するように、人口が多い東京ならではなのだと思います。

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梅ヶ丘にある「永福町大勝軒系」の『勝や』。
ここも本店と同様に麺の量が多いのですが、麺半分指定ができます。で、麺を半分にするかわりにチャーシューかワンタンか生玉子をサービスしてもらうことができるのですが、ここはチャーシューにしました。

クリスマスイブなので吉祥寺の洋食系の店が激込みです。
僕はイベントがあろうがなかろうが、ほぼ毎日吉祥寺の街にいるのでものすごく体感するのですが今日は店が混みすぎという以前に人が多すぎだと思いました。とても良いことです。経済が回ることは死ぬほど良いことです。経済というのは、社会の基本中の基本なのであって、いかなる理由があれど街のレストランが賑わうことに何のネガティブな要因は見出だせない。

3軒のレストランに満席でフラれた後の『コーキーズハウス』です。
めちゃくちゃアメリカンなお店です。激安でものすごくパワフルに頑張っている。

吉祥寺の「アトレ」にある『魚力』という魚屋は完全にヤバいです。
最近、用もないのに良く行きます。ていうか、魚を見るのはそれだけで楽しいのです。
品揃えも尋常じゃなく豊かだし、旬の担い方もハンパないし、売り場の要所要所に人も配置してて、キモの部分における人件費を惜しんでません。って、人件費とかそういう野暮なこと言うなよ!誰だよお前は!って、なるかもしれませんが、冗談じゃなくて本当に隙がないのです。
デフォルトで1,980円で売られていたタラバガニが17時半で1,380円に下がっておりましたので、19時半に再度行ったら、ちょうど1,000円で投げ売りタイムに突入したので即買いです。
 12月23日(日) 六厘舎@東京 ささの葉@吉祥寺 ホープ軒@吉祥寺
これは、「古典酒場」に載っている『ささの葉』のマスターと吉田類です。
そして、これは『ささの葉』のマスターと僕です。要するに類ポジションに侵入したのです。
今日、『ささの葉』に来るにあたって、僕がマスターにリクエストしていた項目は2点あり、ひとつは「赤いフリースを着てほしい」です。なぜなら、このサンタ的な記念写真を撮りたかったからです。帽子は僕が用意しました。そもそも、「司牡丹」の暖簾が空間の多くを占めている『ささの葉』は「赤い店」なのです。つまり、デザイン上、極めてクリスマスが似合う。構図の中に赤をゴリ推しした写真を撮りたくなるのは、タイミング的に仕方がないです。

そして、もう1点のリクエストが「クリスマスは肉を食べたい」という要望です。
『ささの葉』でステーキは猛烈にレア。旨すぎです。メインディッシュも良いところでした。

『ささの葉』の本領メニューである魚介も当たり前に美味しいです。金目鯛の刺身。
サバの塩焼きにイカ焼き。イカ焼きは別口で肝も焼いて、本体にドン!と載せる。
 
最強に旨い時間を過ごしました。

デジカメの記録を見たら、夜中の1時45分に『ホープ軒』で〆てました。
記憶はないですが、これ、モヤシ増しにしてますね。

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今日は東京駅の「ラーメンストリート」にある『六厘舎』で、朝7時半からやってる朝つけ麺を食べてきました。
『六厘舎』ほど、この日本につけ麺ブームを起こした店は存在しませんが、さすがに朝から壮絶に行列してますね。休日だからだと思いますけど。
 12月22日(土) 吉左右@木場 美学屋@木場
あの…、サンタ帽子ってサンタクロースがかぶる帽子ですよね。

ちょっと、サンタ帽子で画像検索かけてもらいたいんですけど、もう、サンタクロース不在じゃないですか。もはや、サンタ帽子がサンタクロースの方向にない。性別も年齢もいっさいサンタクロースと真逆です。つまり、誰もサンタ帽子にサンタクロース本人を求めておらず、その残滓を別のものに転用しようとしているのだと思わざるを得ません。



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江東区のラーメンツートップは『こうかいぼう』と『吉左右』ですが、『吉左右』の方が未食だったので食べに行きました。
いま、東京ラーメンは大きな流れとして魚介豚骨ブームがやっと落ち着いて、洗練された端麗スープが目立つようになってきましたが、『吉左右』の魚介豚骨はその頂点に立つべき力強いバランス力を持っていました。まさに平成の味です。

2軒目は、『吉左右』と至近距離にありながら、真逆の方向で行列をつくる『美学屋』。
塩ラーメンをメニューのトップに持ってくる時点でそういうことですが、鶏中心の出汁を大黒柱に据えて表現するスープは全力で秀麗です。
 12月21日(金) とんかつ大鵬@吉祥寺 まぐろ人@吉祥寺
何か素晴らしいと思ったり、良いと思ったりしたら、「すごい」と言うのが、特に僕ら世代の標準じゃないかなと思います。「すごい」という感想は何も言ってないに等しいくらい幅が広くて、良いことにも悪いことにも使える、というのがひとつのポイントかも知れません。

「テストで100点を取ってすごい」「天変地異位で地球が滅んですごい」「タヌキの眼球の中から美空ひばりが5億人出てきてすごい」など、用途は無限です。

時代を遡って、江戸時代を基準にして考えれば、素晴らしいことや良いことの頂点に立つ価値は「粋」です。現代では、あんまり「粋」っていう言葉は使われてないかもしれませんが、江戸においてこれほど最強の美意識は他にありません。

江戸の美意識が単純なようで複雑だなあと思うのは、美意識を表現する各種の言葉が散漫しているからで、さらにはそれらの意味が重なっていたり、意味が横断していたりする。いずれにしても、いったん、どこかのタイミングで自分なりに江戸の美意識を表現する言葉を、サラッとまとめてみたいと思っておりました。

主に出てくるのは、「いなせ」「張り」「伊達(侠)」「通」「見栄」「洒落」だと思います。おそらく、それぞれについて、膨大な文字数の解説が必要になる概念だと思いますが、無理やり一言で解説すると、こんな感じになるのではないでしょうか。

■いなせ:粋で勇み肌でさっぱりしているさま。
■張り:頑張る。張り合う。突っ張る。見栄を張る。
■伊達:侠気をみせること。洒落ていること。粋を好むこと。
■通:人情の機微に通じていること。遊びの達人。
■見栄:やせ我慢をする。
■洒落:気のきいた文句。今風で、あかぬけていること。

そして、これらを統べる、なおかつ、これらの概念の行きつく究極が江戸最強の美意識「粋」なのだと思っています。ただ、「いなせ」「張り」「伊達(侠)」「通」「見栄」「洒落」の意味は全て「粋」と重なります。

ある意味、「いなせ」「張り」「伊達(侠)」「通」「見栄」「洒落」というのは「粋」の下位概念なのかもしれない。というよりも、「粋」という概念がフリーザのように最強で上位すぎるために相対的にそうなるイメージを持っています。

そもそも、言い回しとして「粋でいなせ」とか「粋で通」と「粋で張りがある」とか、とにかく、これらの言葉は「粋」と並列的に用いられる。それほど、これらの言葉と「粋」の意味が並列的・横断的なのだと思います。

では、「粋」とは何なのか?というところを考えるに、ひたすら現象学的に「粋」を分析した九鬼周造の「『いき』の構造」を読まなくてはなりません。ひとまず、ガチンコの思想論では、「いき」と言えば九鬼周造、というのが王道だからです。
ところが、これはあまりにも抽象的で、主観的な論理を綱渡りするように言葉の向こう側につなげてゆくような内容だったので、ものすごく分かりにくい。ただ、分かりにくいなりに、衝撃的なインパクトを持った文章や分析が目につくのは確かなので、いくつか引用したいと思いました。

「いき」の第一の徴表は異性に対する「媚態」である。

「いき」の第二の徴表は「意気」すなわち「意気地」である。意識現象としての存在様態である「いき」のうちには、江戸文化の道徳的理想が鮮やかに反映されている。

「いき」という存在様態において、「媚態」は、武士道の理想主義に基づく「意気地」と、仏教の非現実性を背景とする「諦め」とによって、存在完成にまで限定されるのである。

「いき」は媚態でありながらなお異性に対して一種の反抗を示す強味をもった意識である。

「いき」は過去を擁して未来に生きている。個人的または社会的体験に基づいた冷やかな知見が可能性としての「いき」を支配している。

「いき」の語源の研究は、生、息、行、意気の関係を存在学的に闡明することとあいまってなされなければならない。

すごいですね。「いき」という概念がまさに抽象の中でいきいきしている。
ここまで、何かに憑依されたかのように分析的に難しく「粋」の定義に切り込むというのもおもしろいとは思いますが、多分、精神論としての「粋」というのは、単に「やせ我慢」のことだったりするのかもしれないと思ったりしています。江戸っ子は冬の寒空でふんどし一丁でいることを粋としたりしてるし、「武士は食わねど高楊枝」とか「江戸っ子は宵越しの銭は持たない」などいう江戸の美意識を象徴する言葉には、「やせ我慢」の要素が入っている。

ですから、僕は、「いよっ!粋だねえ!」という言葉をかけるべき現象とか、「粋なはからい」と評価されるべき現象というのは、いわゆる「やせ我慢」という価値によって保証されがちなのではないかと思うのです。

僕が今年に入って江戸に興味を持ち始めた初期の頃に読んで、スカイツリーでぶん殴られたような衝撃を受けた文章があります。「野暮」「粋」「気障」という概念を相互の位置関係を徹底的に暴くように書かれた、この「江戸の美学・精神性」です。これほどセンセーショナルな文章がこの世に存在して良いのか、と驚愕しました。深淵の極みに至るような精神論・観念論を、あたかも量子力学さながらのダイナミックさと緻密さで分析している。

「洞察力」がすごい。一言で「洞察力」と言っても、「おざなりな洞察力」なり、「力強い洞察力」なり、「冷酷無比な洞察力」なり、色んな洞察力があるはずです。そういう意味では、これほど「美しい洞察力」は他にないと思います。

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吉祥寺の老舗『とんかつ大鵬』でロースかつ定食を食べました。
全く旨いです。正しすぎるとんかつでした。

『まぐろ人』は回転寿司屋ですが、ネタの新鮮さと旨さにおける「回ってない寿司屋と引けをとらない感」は異常ですし、実際、場合によっては、回ってない寿司屋よりも全然すごいと思います。
まず、「旬」に対する責任感がすごいですし、ネタそのものの旨さもずば抜けています。

今日あったメニューでも、生シラスやホウボウや活きホッケが誇らしく載っていました。
 
おまけにちゃんとハタハタの塩焼きまである。
生シラスは1月から禁漁に入るとしても、これは恐ろしく「旬」に従った仕入れ力です。ここまで季節感をごり押す寿司屋が吉祥寺にあるというのは狂喜せざるを得ません。

特に、傷みやすいホッケの刺身というのは本来産地である北海道などでしか食べられないようなレアもので、こっちの方で刺身が見られたら超ラッキーというシロモノだと思います。吉祥寺によくある1皿2巻で120円という安さまでは行かないまでも、嘘偽りなく良いネタを食べるという意味では十分すぎるほどのお店だと思います。
 12月20日(木) カッちゃん@三鷹
この前の都知事選の期間中でしたが、80歳くらいのおばあちゃんが、どうやら、その日の朝にマック赤坂の政見放送を見たらしく、それを真に受けて憤ってた話をしていたのをたまたま耳にして新鮮な気持ちになりました。

まず、そのおばあちゃんが、「何だか、今日の朝、笑いの新党とかいうのがテレビに出てたよ!ホントにバカバカしい!」と始まったので、ああマック赤坂のことなんだろうな、と思いました。こう、「スマイル党」が正しいところを、ニュアンスだけで「笑いの新党」っていう独自の表現に再構築してるのが非常におばあちゃんらしくて臨場感があります。

で、「どうして、あんな漫画チックな人が出てきちゃうの!バカみたいに!」と続く。「漫画チック」という評価やディスり方も「漫画=下等」という古典的な価値観がこもっていてそれっぽい。「それで、途中で何だかよくわからない体操をやってたよ!」と言う。当然、僕の脳内では、「10度!20度!30度!」を決める楽しそうなマック赤坂の映像が再現されますが、この「体操」という表現もすごくいい。

要するに、おばあちゃんは、マック赤坂のことを、自分のオリジナルの言葉で「笑いの新党」「漫画チック」「体操」という3つのキーワードに分解したのです。これ、正しい表現ではなくとも、ものすごく核心をついてるのが素敵です。もちろん、あの政見放送をマック赤坂がふざけてやっているという可能性を疑わず、本気であきれて怒ってる、というのも粋ですが、80年も培った日本語の言語感覚が、このように独特な的を得て表現されていたことが心に響いたのです。


三鷹と吉祥寺の中間の住宅街にある『カッちゃん』でラーメンと餃子を食べました。
昼時は常に満席の完全地元愛され型の定食屋です。
 12月19日(水) the Passion@吉祥寺 李朝園@吉祥寺 ささの葉@吉祥寺 富士そば@吉祥寺
今日のハイライトです。笑いました。
『ささの葉』の豪快さを全部担う巨大なタラ。初雪の頃に取れはじめるから「鱈」。北の魚のキング。タラはカニとかエビとかめちゃくちゃ食いますが、「鱈腹(たらふく)食う」「矢鱈(やたら)食う」という言葉はタラに当てられたものです。まさにたらふく食うから身体がでかくなるタラは、現物を肉眼で見るのが一番壮観でした。さらに豆知識的なことを言えば、「タラバガニ」はタラの漁場で採れたからタラバだそうです。

このサイズはそのままだと家庭のグリルでどうにもなりませんが、『ささの葉』だと平然とまるごと焼きます。まあ、こうすると、さらに大きさが伝わらないかもしれないけど。

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今年の1月に七井橋通りの井の頭公園にものすごく近いところにできた『the Passion』に行きました。
僕にとって、この一人イタリアンというのはそこそこにハードルが高いのは事実です。
吉祥寺に蔓延するカフェなんかもそうですが、こういう店、女の人しかいないんで、もう、内装とか接客とか色んな仕様が女性向けなんですよね。こう、20代のスラっとした男性店員が、死ぬほどさわやかな満面の笑みで僕をエスコートしてくれるわけですが、多分、内心、お互いにいたたまれないと思います。かといって、僕は吉祥寺に存在するお店を全てコレクトしたいくらいのことを思っているので、色んな思いがこう、アレするんですよね。

夜は、何だかんだで吉祥寺の焼肉屋と言えばここになる『李朝園』で一人焼肉でした。
マユモーなんかはカウンターしかない初見の居酒屋に一人で入っていって平然と知らない親父と飲んだりするし、男である僕が一人焼肉をしたりするのはなんてことはないと思うのですが、あれがヤラセとかじゃないという前提で言えば、確かに26歳で国民的アイドルの篠田麻里子が一人焼肉をするのはすごいのかもしれない。
 12月18日(火) タンタン@八王子 圓@八王子
ドリーム坊や(9歳)が今日描いてきた絵。
うーん、ほどよくバカっぽい感じにはなってきたけど、もっともっと発想を飛ばさないとな…。


八王子ラーメンのキングとも言える『みんみんラーメン』店主のお母さんが平日昼のみやっている幻の店『タンタン』に行きました。地元民からの愛され方が尋常じゃなくて、平日昼なのに本当に行列してる。
このスープは輪郭がクッキリしていて醤油と出汁の一体感が尋常じゃないです。そこに八王子ラーメンの必殺技である玉ねぎのアクセントが効いてきますから旨いっていうレベルじゃないですね。3杯くらい食べられるんじゃないでしょうか。

現在、八王子で最も勢いのある『圓』は、いわゆる刻み玉ねぎを使った「八王子ラーメン」には属さないタイプの煮干しラーメンを出しています。
麺のツルツルした歯ごたえがずば抜けていました。凄まじくダンサブルな麺です。
 12月17日(月) 蒙古タンメン中本@吉祥寺 ささの葉@吉祥寺

「骨折れ損の くたびれ儲け」

という言葉を禍々しくする方法を思いつきました。

「骨折れゾンビの くたびれもののけ」

どうでしょうか。僕的にはかなり禍々しくできた気がします。


『中本』で吉祥寺店限定メニューの「北極の冬」を食べました。
野菜マシのネギトッピング。辛さは5倍です。
やはり、普通の北極ラーメンが一番好きなのですが、たまの限定メニューというのは心が踊る装置として機能しまくります。柚子の風味がする北極ラーメンなんて、全世界中探してもここにしかないわけですからね。

『ささの葉』のアナゴ。
江戸前のアナゴは『ささの葉』に唯一季節を問わず年中おいてある魚です。
魚のことを調べてるついでに言えば、アナゴは夜行性で、夜は「穴ごもり」をするからアナゴだそうです。『ささの葉』のアナゴは常に焼きで出されるので、多分、焼きアナゴがデフォルトの関西の人がこの写真を見るとあんまり違和感がないかもしれませんが、普通、関東だとアナゴは煮るはず。

 12月16日(日) 優創@大久保
この数カ月で、「ビール検定2級」「江戸文化歴史検定3級」「江戸文化歴史検定2級」「魚食スペシャリスト検定3級」「井の頭公園検定」を受けていることもあり、最近は、どうしても検定の話が多くなりがちだったので、さすがに今日は検定の話は控えることにします。今日、僕が検定の話をすることはあり得ません。

さて、僕は来年の2月に「和食検定」を受けます。
テキストを買ったのですが、こればかりは他の検定と違って「受かりそうにない感」がかなり強いです。テキストがでかくて分厚い。400ページくらいあるんですが、1ページの中に詰まってる情報量が多すぎて引きます。毎ページ、要暗記項目が豊かすぎるほどに噴出している。これに比べたら、「山川出版」が出している高校生向けの日本史や世界史の教科書の内容が乳飲み子のように可愛い。

「山川出版」で思い出した。
だいぶむかしにもアップしましたけど、これは、いまから約20年近く前の僕の大学受験の模試における世界史の成績です。僕は、解答を導くまでに論理的思考を要する英語や国語は手放しで好きではなかったのですが、暗記科目としての世界史の勉強が好きすぎて歯止めが効かなかった。
現役生だけなら738人中2位で、浪人生を含めると1,130人中6位です。
おそらく、この頃の僕は、寝ても覚めても世界史のことしか考えてませんでした。要するに、いま、僕が検定好きなのは、当時の僕の暗記科目好きの要素をまんま引きずっているということです。引きずってるというより、「同じ」です。もしかしたらアスペとかそういう要素があるのかもしれません。おそらく、20年近く前の僕と、いまの僕を隔てているのは単なる時空でしかなく、結局は「同一人物」なのでしょう。

和食検定のテキストは、値段からして5,250円しますが、どんだけガチンコなのか。
 
そもそも、この検定は本格的な和食料理店向けの検定という要素もあります。
「古事記」や「日本書紀」から遡って、日本文化もろともに和食を洗いなおすという要素もあり、ひたすら濃厚な知識が凝縮されているので、絶対におもしろいのは確実ではあります。

さて、このテキストも当然に触れていますが、日本人といえば箸です。
箸を使う文化って、日本・中国・韓国・ベトナム・タイ・シンガポールあたりを主として、世界で30%弱くらいの割合らしい。ただ、日本以外の国は箸と同時にスプーンも一緒に使うので、「純粋に箸だけを使う」というのは日本だけとのこと。

「魏志倭人伝」には「日本人は手食している」と書かれていたので、どうやら、3世紀くらいの日本にはまだ箸がなかったようで、7世紀以後に僕らは箸を使い出したようです。

で、いまは21世紀です。すごいなと思う。
何かの弾みで根づいた箸文化が何百年も続くなんて、良くも悪くもすごい。そして、いま、僕が何の疑問も覚えずに箸でモノを食べていること自体がすごいと思う。

箸ってのは、骨を拾うようなこともあれど、基本的に「食べ物を口に運ぶ道具」です。
もっと強く言えば、「食べ物を口に運べさえすれば良い」ということでいいと思う。それこそ、「用の美」だけがモノを言う箸においても、そういう本領から離れるようにして付加価値を高めているものはあると思う。箸において、どれくらい高価なものが出ているのか、というのが気になって調べてみた。これ、吉祥寺にもある箸専門のサイトに載ってたやつ。一膳25,200円。
「この箸でカップ麺を食べたい」というのは人類共通の夢かもしれません。

もっと調べていくと、こんなのが出てきた。
箸が1,000万円。原価が知りたい。
ここまで来くると、「食べモノが挟めりゃ何だっていいだろ!」という「箸の本領」はかすんでくる気がします。もはや、「ワリバシでいいじゃねえか!」というまっとうなツッコミは野暮と化す気さえします。もはや、高価であることが目的になってるんじゃないのか。


大久保の『優創』で魚介味噌ラーメンを食べました。
エビ、蟹などの甲殻類系を出汁を容赦なく効かせた濃厚味噌です。麺はかなり幅広の平打ちで、総合的にひたすら豪快な演出になっておりました。

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